【就活体験談】どこに就職するかよりもどう働きたいかの方が大事
都内の行政書士法人に就職したAさん(27歳・男性)のお話
今回は、2019年2月、都内にある某行政書士法人の使用人行政書士として登録したAさんの就活体験について書きます。Aさんは、少し遠回りをしたものの、希望する事務所に就職することができました。
中部地方出身のAさんは現在27歳。単身上京し、行政書士として第一線でバリバリ仕事をして活躍しています。
そんなAさんと僕が出会ったのは、2018年6月。AさんがFacebookで僕にメッセージを送ってくれたのがキッカケでした。
それ以前から、Aさんは、このブログや僕のホームページを見てくれていて、わざわざ群馬まで会いに来たいと言ってくれたのです。
それから会ってお話をして、その後も僕とAさんは電話やLINEで連絡を取り合うようになりました。
今日はAさんと行政書士会の研修会で一緒になり、改めて、Aさんが行政書士を目指したキッカケから行政書士法人に就職するまでの話を聞いてきました。
Aさんの就活で良かった点、失敗した点をこれから行政書士事務所で働きたいと思っているあなたの参考にして頂きたいと思います。
『行政書士は食えない?』がキッカケ
元々、不動産関係の会社に勤めていたAさんは、マンション管理士やFPなどの資格を取り、行政書士もその流れで取っただけで、行政書士事務所を開業したり、就職するつもりはなかったと言います。
ところが、せっかく取った行政書士の資格が『取っても食えない』など、あまりに評価が低かったので、本当にそうなのか調べ始めたそうです。
すると、入管業務を専門とする行政書士B先生の動画に行き着き、『しっかりとマーケティングを勉強して実践すれば、食えないなんてことはない!』という言葉に触発され、行政書士の仕事にチャレンジしたいと考えるようになったそうです。
行政書士の入管業務に可能性を感じたAさんは、その後、B先生の主催するセミナーに参加し、B先生と連絡を取り合う関係になりました。
働くなら大手行政書士法人?理想と現実との違い
その一方で、Aさんは、大手行政書士法人C(入管業務だけでなく様々な許認可業務を扱う事務所)の求人に転職サイトから応募し、採用されることになりました。
B先生の事務所(B行政書士法人。入管業務が専門でその他の業務はほとんど扱っていない)は選考が厳しいと判断し、同じように入管業務が経験できて、経営が安定していそうなC行政書士法人に就職したそうです。
しかし、C行政書士法人では希望する入管業務を経験できると思っていたのに、Aさんが任されることになったのは民泊業務でした。
採用面接では入管業務を経験したいと伝えていたのに、実際は違ったのです。
さらに、行政書士登録はさせてもらえず、あくまで補助者として業務の一部分しか任せてもらえません。Aさんは、入社したばかりなのに仕事がなく、先輩職員に仕事をくださいと言っても仕事を与えてもらえず、ネットサーフィンをして時間をつぶしていたといいます。
やり甲斐がなく、挑戦することよりなるべく失敗させまいとする事務所の守りの姿勢に、会社員だった頃と何も変わらないじゃないかと疑問を感じるようになっていったのです。
悩んだAさんがB先生に相談すると、B行政書士法人で働かないかと誘われたそうです。
B行政書士法人での採用には適性検査があり、そこでAさんは『適性なし』と判定されてしまいました。
ところが、B先生から「27歳だから、これからどうにでもなる。35歳だったら無理だけど」と言われ、内定が決まったそうです。
その後、C行政書士法人を退職してB行政書士法人に就職。補助者として数ヶ月働き、Aさんは登録を終え、晴れて行政書士の仲間入りをしました。
Aさんの就活のポイント
1.Aさんは、B先生のセミナーに参加し、所長(採用決定権者)であるB先生と連絡を取り合える関係を作っていた。
2.Aさんは、就職するなら大手行政書士法人の方が安泰と考えたものの、実際に希望する働き方ができなかった。本当に働きたいと思っていたのはB行政書士法人だったが、選考基準を見て自分から諦めてしまっていた。
3.未経験者であっても、27歳という若さ(今後の可能性)を買ってもらい就職できた。
1と3は良かった点です。セミナーで行政書士先生と接点を作っておいたお陰で、就職しやすくなったのは間違いないと思います。昔、僕が補助者で働いていた時の先輩補助者も、やはりセミナーで所長と「お近づき」になってから内定をもらいました。この方法だと、雇う側の先生も、採用しやすいのかもしれません。
gyouseishoshikyuujin.hatenablog.com
Aさんの年齢も重要です。
B先生から言われた言葉に「35歳」というキーワードがありましたが、ゼロから新人を育てるのは20代から30代前半までと考えるのが一般的なのかなと改めて思いました。
最後に、Aさんが言っていたことをお伝えします。
『C行政書士法人にいたときは、個人プレーよりもチームで仕事をすることを求められて、自分は一部しか仕事を任せてもらえませんでした。B行政書士法人は、叩き上げで依頼者からの相談、書類作成、窓口への提出まで、最初から最後まで仕事を任せてもらえるので、とてもやり甲斐があります。』
話の途中、依頼者からの電話に対応しているAさんの姿を見て、望んでいた行政書士にAさんがなれたことを嬉しく思いました。