ある司法書士が言った。『ホームページからくるお客さんてあんまり・・・』
以前、ある司法書士の方に言われたことがあります。
「ホームページから来たお客さんて、あんまり信用できなくないですか?値切られたりすることが多くて。。。」
あまり使いたくない言葉ですが、残念ながら、お客さんの中でも質の良し悪しはあります。
でも、これだけは断言できます。
ネットで質の悪いお客さんしか来ないのは、ネット集客自体がダメなのではなく、ホームページの作り方が甘いだけなのだと。
ホームページからの問い合わせで、いきなり値切られたなんていうことは、僕の経験上ありません。
値切られるということは、お客さんがその先生(事務所)に対して、報酬以上の価値があると感じていない何よりの証拠です。
そういうお客さんは、とりあえず近所の事務所をネットで検索してひっかかったから問い合わせてみた、くらいの感覚でしかありません。
この先生にお願いしたい!もしくは、この先生なら自分の抱えている問題を解決してくれそうだ!と思わせるようなホームページにこそお客さんは集まります。そして、そういうお客さんはいきなりお金の話なんてしません。
自分はどういうお客さんに来てもらいたいのか?
『質の良いお客さん』を集めたければ、自分にとって『理想のお客さん』とはどんな人なのかが明確になっていなければいけません。
ペルソナという言い方をするらしいのですが、できる限り具体的にイメージするのです。
お客さんは何歳くらいで、どこに住み、どんな仕事や暮らしをしていて、どういう言葉を使うのか、一人の人間がイメージできるくらい具体的に想像します。
そして、その人だけに向けてシグナルを送るのです。
すると、あら不思議。
自分と相性の良いお客さんだけが、向こうから自分を訪ねてきてくれます。
たとえば、僕のホームページはアクセスすると、デカデカと僕の写真が出てきます。
これを見て、僕の顔が生理的に無理(泣)とか「こんな若そうなヤツは嫌だ」と思う方であれば、即退場でしょう。こうして、僕と相性の合わないであろう方はほとんど僕のところへ相談に来ません。代わりに、「先生の写真を見て相談したいと思いました。」と言ってくれるお客さんが来てくれます。「先生は若そうですけど大丈夫ですか?」なんてことも言われません。最初から『専門家』として見てもらえています。
現実の世界でも同じですが、万人に好かれるなんてことは無理です。でもそれをやってしまっているのが行政書士などの士業のホームページなのです。
よくあるのが「誰でもいいから依頼してちょうだい!」的なホームページ。
これではネット集客なんてできっこありません。冒頭の司法書士さんのように、本当にピンからキリまで、値切ってきたり、「タダで情報教えて」みたいなお客さんまで集まってきてしまいます。
結局、行政書士として生き残るには、いかに自分のファンを作れるかが勝負なのです。
ちゃんと考えて作られたホームページであれば、お客さんは、何度もホームページを見て研究してきているので、こちらがお客さんと信頼関係を作るまでに苦労しません。
ほとんどのお客さんは、ホームページを見ていきなり問い合わせをしたり電話をかけたりしません。何度も何度もコンテンツを見て、よし相談しよう!となるのです。
だから、初めてお会いするのに、「お願いするなら先生にと思っていました」とまで言ってくれる方もいます。お願い営業なんてする必要ありません。
そうやって、他の業種ではホームページ作りの戦略を考えて真剣にネット集客しているのです。
それに比べれば、僕らの業界は大甘です。
僕たち士業は、試験に合格してからが本当の勉強です。
もっともっと勉強しなきゃいけません。