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行政書士の開業マニュアル・成功本は世に多くあれども・・・ 試験合格者待望の「行政書士 就職ノウハウブログ」がついに登場! 群馬の元使用人行政書士が『行政書士事務所の求人はない』を斬る!! 未経験者のための実務に役立つ(?)情報も公開!!

逆ギレ債務者と23歳新米補助者が教わった大切な心構え

京の合同事務所で働いていたときは、民事業務をいっぱい経験しました。

 

不倫相手への慰謝料請求、離婚、金銭トラブル、ストーカー、マンション騒音問題などと幅広かったです。

 

相談の電話やメールが事務所には常にありました。

 

まだ補助者だったとき、電話に出てそれぞれの先生へ繋いだり、先生が不在の場合には内容をメモして取り次いだりしていました。

 

が、中にはイヤな電話もあります。

 

補助者になったばかりのときのことです。

 

 

「こんなもん送りつけてきてどういうつもりだ!!」

 

 

電話に出るなり、いきなり怒鳴られました。

 

依頼者の相手(敵)からです。

 

依頼者からお金を借りたまま返さない相手が、事務所から督促の内容証明郵便を送りつけられたことに対してキレているのです。

 

「代表者を出せ」

と言ってきました。

 

所長は、ちょうどその時不在。

 

話の内容は全くわかりませんでしたが

 

「今はいません。いても代われません。」

と僕は言いました。

 

「そもそも金を借りたっていう証拠はあるのか!?」と相手は色々と言っていましたが

 

「言いたいことは、全部、依頼者宛てに文書で回答してください」

と伝えて電話を切りました。

 

電話のやり取りを間近で見ていた、いつもクールな許認可担当の先生が言ってくれました。

 

「この仕事向いてそうだね。」

 

 

そもそも行政書士は弁護士じゃないので、相手と交渉することは御法度です。

 

そうである以上、相手と話す必要はありません。

 

もちろん、ケースバイケースで相手と連絡を取ったり、相手の話を聞かなきゃいけない場合もありますが、ケンカをしても仕方ありません。

 

同業の先生でも、『代理人です』とか言って事務所や依頼者に電話で連絡してくることがありました。

 

カバチタレ!はマンガやドラマだから許されるのです。

現実にあそこまでやってしまったら行政書士としてはアウトでしょう。

 

 

僕は、多くの民事業務(特に内容証明郵便の作成)を経験する中で、所長から大切な心構えを教えてもらいました。

 

交渉したり、「訴えてやる!」ことはできない。

 

行政書士ができることはあくまで書類の作成。

 

でも、その書類を作るときは、依頼者の怒りだったり、傷付いた『おもい』を理解して、表現してあげるのがウチの事務所の仕事。

 

慰謝料が取れたり、貸したお金を取り戻せたりするのは結果論。

 

本当に大事なのは依頼者の気持ちに寄り添ってあげること。

それがウチの提供する商品。

 

今でも僕の体に染みついている大切な教えです。

 


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